一番マグロとは?意味や初競りで高値が付く理由、歴代最高額をわかりやすく解説
年始のニュースで「一番マグロが高値で落札された」という話題を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
一番マグロは、その年の最初に行われる「初競り」で特に注目を集めるマグロを指す言葉として使われています。通常のマグロとは比較にならないほど高額で落札されることもあり、億単位の値段が付いてニュースになるケースもあります。
しかし、「普通のマグロと何が違う?」「なぜ一匹のマグロに何億円もの値段が付くの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。
この記事では、一番マグロとは何なのか、初競りとの関係や高値が付く理由、歴代の落札価格などについてわかりやすく解説します。
目次
一番マグロとは?
一番マグロとは、一般的に新年最初の「初競り」で最高値を付けたマグロなど、その年の初競りを象徴するマグロを指して使われる言葉です。
特に東京都中央卸売市場の豊洲市場で行われるマグロの初競りは、毎年大きな注目を集めています。
マグロは通常の市場取引でも高級魚として扱われますが、初競りでは新年を祝う意味や縁起物としての価値が加わります。
そのため、通常の相場から大きく離れた価格で落札されることがあります。
ニュースなどで「今年の一番マグロは○億円」と報道されるのは、この初競りで最高値を付けたマグロを指しているケースが一般的です。
一番マグロと初競りの関係
一番マグロについて理解するためには、「初競り」について知っておく必要があります。
初競りとは、その年に市場で最初に行われる競りのことです。
東京都中央卸売市場では、年始にマグロなどの水産物の初競りが行われます。
なかでも大型のクロマグロの競りは注目度が高く、多くのメディアが取材します。
そこで最高値となったマグロが「一番マグロ」などと呼ばれ、新年の風物詩としてニュースになります。
一番マグロは普通のマグロと何が違う?
「一番マグロ」という名前のマグロの種類が存在するわけではありません。
一般的に一番マグロとして話題になるのは、クロマグロ(本マグロ)です。
クロマグロはマグロ類のなかでも大型になる種類で、濃厚な赤身や脂の乗ったトロを楽しめることから、高級マグロとして知られています。
つまり、一番マグロと通常のクロマグロに生物学的な違いがあるわけではありません。
初競りという特別な場で高値を付けたことで「一番マグロ」と呼ばれているのです。
一番マグロはどこで獲れる?
初競りで高額落札される一番マグロとして、特に有名なのが青森県大間産のクロマグロです。
大間町は津軽海峡に面しており、「大間まぐろ」は全国的に高い知名度を持つブランドマグロです。
津軽海峡では一本釣りやはえ縄などによってクロマグロが漁獲されます。
大間まぐろはブランド力が高く、初競りでも大間産のクロマグロが最高値となるケースが多く見られます。
ただし、一番マグロが必ず大間産になると決まっているわけではありません。
その年に水揚げされたマグロの品質やサイズ、競りに参加する買い手の判断などによって最高値のマグロは変わります。
なぜ一番マグロは何億円もの値段になる?
初競りの一番マグロでは、通常の市場価格では考えにくいほど高額な値段が付くことがあります。
なぜそこまで高くなるのでしょうか。
新年の縁起物だから
一番マグロには、新年最初の競りで落札される「縁起物」としての意味があります。
日本では昔から「初物」を縁起のよいものとして扱う文化があります。
その年を象徴するマグロを落札すること自体に特別な意味が生まれるため、通常の取引とは異なる価格になりやすいのです。
宣伝効果が非常に大きいから
一番マグロが高額になる大きな理由のひとつが宣伝効果です。
豊洲市場の初競りはテレビや新聞、Webメディアなどで大々的に報道されます。
最高値でマグロを落札した企業や寿司店の名前も同時に紹介されるため、大きな広告・PR効果が期待できます。
仮に数億円でマグロを購入したとしても、全国規模で企業名や店舗名が報道されることを考えれば、広告宣伝費として価値があると判断される場合があります。
買い手同士が競り合うから
競りでは、購入を希望する買い手同士が価格を競います。
「今年の一番マグロを落札したい」という買い手が複数いれば、価格は上昇していきます。
特に初競りでは通常の仕入れだけではなく、縁起やPRなどの要素も加わるため、価格が大きく上昇することがあります。
マグロそのものの品質が高いから
もちろん、どのようなマグロでも一番マグロになれるわけではありません。
大型で身質がよく、脂の乗りや色、形など、商品として評価の高いマグロが高値になりやすい傾向があります。
初競りに並ぶ高品質なクロマグロのなかでも、特に評価された個体を複数の買い手が競り合うことで高額になります。
一番マグロの歴代最高額はいくら?
一番マグロの価格は毎年異なります。
特に有名なのが、2019年の初競りです。
2019年1月、豊洲市場で行われた初競りにおいて、青森県大間産のクロマグロが3億3,360万円で落札されました。
重さは278kgでした。
1kgあたりに換算すると約120万円という驚異的な価格です。
この落札は、豊洲市場が2018年に開場してから初めて迎えた新年の初競りだったこともあり、大きな話題になりました。
落札したのは、寿司チェーン「すしざんまい」を展開する企業です。この3億3,360万円という金額は、一番マグロの歴史を語るうえで象徴的な記録となっています。
一番マグロの価格はすべて漁師の収入になる?
数億円で一番マグロが落札されたと聞くと、「漁師がそのまま数億円を受け取るの?」と思うかもしれません。
しかし、落札金額がすべて漁師の手元に残るわけではありません。
水揚げされたマグロが市場を通じて取引される場合、市場や漁協などの流通過程で手数料などが発生します。
さらに漁業には、燃料代や漁具代、船舶の維持費、人件費などさまざまな経費が必要です。
そのため、「落札価格=漁師の利益」ではありません。
とはいえ、通常よりはるかに高額で落札されれば、漁師にとって非常に大きな収入となる可能性があります。
一番マグロを釣った漁師はどうやって決まる?
一番マグロを狙って特定の魚を釣ることはできません。
漁師は漁場でマグロを漁獲し、水揚げされたマグロが市場で評価されます。
そのなかから買い手によって高い評価を受け、初競りで最高値を付けたものが結果的に一番マグロとして注目されます。
つまり、漁獲した段階で「これは一番マグロだ」と確定しているわけではありません。
マグロの品質に加え、市場に出荷されるタイミングや競りの状況、買い手の意向など、さまざまな要素によって決まります。
一番マグロは落札されたあとどうなる?
数億円もの値段が付いたマグロでも、基本的には通常のマグロと同様に解体され、寿司や刺身などとして提供されます。
過去には、高額で落札された一番マグロが寿司チェーンなどの店舗に運ばれ、一般の利用客に寿司として提供されたケースがあります。
落札価格を単純に一貫あたりへ転嫁すると非常に高額になりますが、PR目的の意味合いも大きいため、必ずしも落札価格に比例した値段で販売されるわけではありません。
消費者からすれば、ニュースで報道された一番マグロを実際に食べられることも、新年ならではのイベントになります。
一番マグロは一匹から何人前取れる?
マグロは大型魚なので、一匹から非常に多くの刺身や寿司を取ることができます。
ただし、マグロの重量すべてを食べられるわけではありません。
頭や骨、内臓などを取り除く必要があり、さらに赤身、中トロ、大トロなど部位によって取れる量も異なります。
たとえば200kgを超える大型のクロマグロであれば、寿司に加工すると数千貫規模になる可能性があります。
実際に取れる寿司の数は、マグロの大きさや歩留まり、一貫あたりに使用するネタの重量などによって変わります。
一番マグロと大間まぐろの違い
一番マグロと大間まぐろは、意味が異なります。
大間まぐろとは、青森県大間町で水揚げされるなど、定められた条件を満たしたブランドマグロです。
一方、一番マグロは一般的に初競りで最高値を付けたマグロなどを指す呼び方です。
つまり、「大間まぐろ」は産地・ブランドに関係する名称であり、「一番マグロ」は初競りにおける評価や位置づけに関する言葉と考えるとわかりやすいでしょう。
一番マグロとして大間まぐろが選ばれるケースが多いため、両者が混同されることがあります。
一番マグロに関するよくある質問
一番マグロとは何ですか?
一般的には、新年の初競りで最高値を付けたマグロなど、その年の初競りを象徴するマグロを「一番マグロ」と呼びます。
特に豊洲市場の初競りで最高値となったクロマグロがニュースで大きく取り上げられます。
一番マグロは毎年あるのですか?
市場では年始に初競りが行われるため、そのなかで最高値を付けたマグロが毎年注目されます。ただし、「一番マグロ」はマグロの正式な品種名ではありません。
一番マグロの歴代最高額はいくらですか?
特に有名なのは2019年の3億3,360万円です。278kgの青森県大間産クロマグロが豊洲市場の初競りで落札され、大きなニュースになりました。
一番マグロはなぜ大間産が多いのですか?
大間まぐろは全国的に知名度の高いブランドマグロであり、品質やブランド価値が評価されています。そのため、初競りでも大間産のクロマグロが高値を付けるケースがあります。ただし、一番マグロが必ず大間産になるわけではありません。
一番マグロを買うのは誰ですか?
寿司店や外食企業などが関係するケースがあります。一番マグロは通常の仕入れとしての価値だけでなく、落札企業や店舗が全国的に報道されることによるPR効果も大きいためです。
一番マグロは本当に数億円の価値があるのですか?
食材としての価値だけで数億円になるとは限りません。一番マグロの価格には、マグロ自体の品質に加えて、新年の縁起物としての価値、初競りというイベント性、広告・PR効果、買い手同士の競争などが反映されています。
そのため、通常のマグロ市場における価格とは分けて考える必要があります。
まとめ
一番マグロとは、一般的に新年の初競りで最高値を付けたマグロなど、その年の初競りを象徴するマグロを指します。
一番マグロという種類の魚が存在するわけではなく、特に豊洲市場の初競りで高値を付けたクロマグロが「一番マグロ」としてニュースで注目されます。
一番マグロが通常の相場を大幅に超える金額で取引される背景には、マグロそのものの品質だけでなく、新年の縁起物としての価値や企業のPR効果、買い手同士の競争などがあります。
なかでも2019年には、278kgの大間産クロマグロが3億3,360万円で落札され、大きな話題となりました。
毎年ニュースになる一番マグロは、単なる高級食材ではなく、日本の初競り文化やマグロ産業、企業のマーケティングなど、さまざまな要素が組み合わさった新年の風物詩といえるでしょう。
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