マグロのせりとは?豊洲市場での仕組みや時間、最高値・見学方法まで解説

まぐろ

「マグロのせりって、どのように行われているの?」「テレビで見る高額なマグロは、どうやって値段が決まるの?」と疑問に思ったことがある方もいるでしょう。

マグロのせりは、市場に集められたマグロを卸売業者などが買い手に販売する取引方法のひとつです。特に東京都の豊洲市場で行われるマグロのせりは有名で、早朝から多くのマグロが取引されています。

また、年始の「初せり」ではクロマグロが非常に高い価格で落札されることがあり、毎年ニュースでも話題になります。

本記事では、マグロのせりの仕組みや値段の決まり方、豊洲市場のせり、初せり、一般の人が見学する方法までわかりやすく解説します。

マグロのせりとは?

マグロのせりとは、市場に入荷したマグロに対して複数の買い手が価格を提示し、取引価格を決める方法です。

市場には全国各地だけでなく海外からもさまざまなマグロが集まります。

代表的な種類には、以下があります。

・クロマグロ(本マグロ)
・ミナミマグロ(インドマグロ)
・メバチマグロ
・キハダマグロ
・ビンナガマグロ

マグロは種類だけでなく、産地やサイズ、鮮度、脂の乗り方などによって商品価値が大きく異なります。

そのため、せりに参加する買い手は実際のマグロを確認しながら品質を見極め、「このマグロならいくらまで出せるか」を判断します。

そして、せりによって決まった価格で取引されたマグロが、飲食店や鮮魚店などへ流通していきます。

マグロのせりはどのような仕組み?

マグロのせりでは、単純に魚の大きさだけを見て価格を決めているわけではありません。

市場に並べられたマグロを買い手が確認し、それぞれの価値を判断したうえで取引が行われます。

大まかな流れを見てみましょう。

1.市場にマグロが入荷する

まず、国内外から市場へマグロが運ばれます。

天然・養殖、生鮮・冷凍などさまざまな状態のマグロが流通しています。

特に生鮮マグロは品質を保つため、漁獲後から市場に到着するまで適切な温度管理が行われます。

2.マグロがせり場に並べられる

市場へ入荷したマグロには番号などが付けられ、せり場に並べられます。

豊洲市場のマグロのせり場といえば、大型のマグロが床一面に並ぶ光景が有名です。

冷凍マグロの場合は表面が白く凍っているため、見た目だけでは品質を判断できません。

そこで重要になるのが、マグロの尾の部分です。

3.買い手がマグロを下見する

せりが始まる前に、買い手はマグロを確認します。

特に尾の切断面は、マグロの品質を判断する重要なポイントです。

尾の断面などから、

・身の色
・脂の乗り
・身質
・鮮度
・筋の状態

などを確認します。

経験豊富な仲卸業者などは、限られた情報からマグロ全体の品質を推測します。

高級なマグロになると仕入価格が数百万円以上になるケースもあるため、目利きは非常に重要な技術です。

4.せりが始まる

下見が終わると、せり人によって取引が開始されます。

テレビなどでせりの様子を見ると、独特な掛け声や手の動きがあり、初めて見る人には何をしているのかわからないこともあるでしょう。

せりでは買い手が価格を示しながら購入意思を伝え、条件が成立したところで落札者が決まります。

非常にスピーディーに取引が進むことも、マグロのせりの特徴です。

5.落札されたマグロが流通する

落札されたマグロは、その後、仲卸業者などによって販売・加工されます。

飲食店や寿司店、鮮魚店、スーパーなどへ届けられ、最終的に消費者のもとへ届きます。

つまり、私たちが寿司店などで食べているマグロも、市場で取引されたものかもしれません。

マグロのせりでは何を見て値段を決める?

マグロの価格は、重量だけで決まるわけではありません。

同じ100kgのマグロでも品質によって価格には大きな差が生じます。

マグロの目利きでは、さまざまな要素が確認されます。

マグロの種類

まず重要なのが魚種です。

一般的に高級魚として知られているのがクロマグロです。「本マグロ」と呼ばれることもあり、寿司店などでも高値で提供されています。

ミナミマグロも高級なマグロとして知られています。

一方、メバチマグロやキハダマグロなどはスーパーでも比較的よく見かける種類です。

産地

どこで漁獲されたマグロなのかも価格を左右します。

特に青森県大間町で水揚げされる「大間まぐろ」は全国的に有名です。

津軽海峡周辺で漁獲されるクロマグロは高級ブランドとして知られ、高級寿司店などでも取り扱われています。

ただし、「特定の産地だから必ず高い」というわけではありません。

最終的には個体ごとの品質や、その日の入荷量、需要などさまざまな条件によって価格が決まります。

脂の乗り

高級マグロでは、脂の乗りも重要です。

マグロからは赤身だけでなく、中トロや大トロなどの商品価値が高い部位も取れます。

適度に脂が乗った個体であれば、高値で取引される可能性があります。

身の色

マグロは鮮やかな赤色の身が特徴です。

ただし、単純に「赤ければ赤いほど良い」というわけではなく、マグロの種類や状態などを含めて総合的に評価します。

プロの目利きでは尾の断面などを確認し、身質を見極めます。

鮮度

生鮮マグロでは鮮度も重要なポイントです。

漁獲方法や漁獲後の処理、血抜き、冷却、輸送などによって品質は変化します。

適切に処理された状態の良いマグロほど、高く評価されやすくなります。

重量・形

マグロの重量や魚体の形も確認されます。

大きなマグロからは多くの可食部を取れるため、重量は商品価値を考えるうえで重要です。

ただし、大きければ無条件に高値になるわけではありません。

実際の価値は、重量と身質などを総合的に判断して決められます。

マグロのせりで使われる「手やり」とは?

魚市場のせりを見ていると、買い手が指を使って何らかの合図を出していることがあります。

こうした指の動きなどを使って金額を伝える方法は「手やり」などと呼ばれます。

市場では大量の商品を短時間で取引する必要があるため、買い手とせり人の間で素早く意思疎通できる方法が発達してきました。

一般の人が見ても何を意味しているのかわかりにくいのは、このような市場独特の方法で取引が進められているためです。

豊洲市場のマグロのせりとは?

日本で特に有名なのが、東京都江東区にある豊洲市場のマグロのせりです。

豊洲市場は、築地市場の移転に伴って2018年に開場しました。

青果物や水産物などを扱う大規模な中央卸売市場で、国内外から多くの商品が集まります。

マグロのせりは水産卸売場棟で早朝に行われています。

大量のマグロが並び、せり人や買い手が次々と取引を進めていく様子は、豊洲市場を象徴する光景のひとつです。

豊洲市場のマグロのせりは何時から?

マグロのせりは基本的に早朝に行われます。

そのため、実際に見学したい場合には早い時間帯に豊洲市場へ行く必要があります。

ただし、せりの実施時間や市場の休業日、見学可能時間などは変更される場合があります。

「せっかく豊洲市場へ行ったのに、せりが終わっていた」ということにならないよう、訪問前には東京都中央卸売市場などが公開している最新情報を確認しておきましょう。

豊洲市場のマグロのせりは一般人でも見学できる?

豊洲市場では、一般の人もマグロのせりを見学できます。

ただし、一般の見学者がせり場の中に入って、買い手の隣から自由に見られるわけではありません。

見学者向けのスペースから観覧する形になります。豊洲市場にはマグロのせりを上から見られる見学通路のほか、より臨場感のある場所から見学できるスペースも設けられています。

見学方法によっては事前申し込みが必要になるため、旅行などで訪れる場合には事前に確認しておくことをおすすめします。

マグロの「初せり」とは?

マグロのせりのなかでも特に注目されるのが、新年最初の取引となる「初せり」です。

豊洲市場では、年始の初せりで高品質なクロマグロが非常に高額で落札されることがあります。

初せりの最高値はニュースでも大きく報道されるため、「マグロ1匹に億単位の値段が付いた」というニュースを見たことがある方もいるでしょう。

ただし、初せりで付けられる価格は通常のマグロの市場価格とは性質が異なる場合があります。

年始の縁起物としての意味に加え、最高値で落札した企業や店舗がニュースなどで紹介されることによる宣伝効果も期待できるためです。

マグロの初せりではなぜ億単位の値段になることがある?

初せりのマグロが高額になる背景には、単純な魚としての商品価値だけではなく、複数の要因があります。

まず、年始最初のせりという縁起の良さがあります。

さらに最高値のマグロはテレビや新聞、Webメディアなどで大きく報道される可能性があります。落札した企業や飲食店にとっては大きなPR効果が期待できるため、通常の仕入価格を大幅に上回る金額でも落札するメリットが生まれる場合があります。

つまり初せりの最高値には、「マグロそのものの商品価値+縁起物としての価値+広告・PRとしての価値」などが含まれていると考えると理解しやすいでしょう。

マグロのせりには一般人も参加できる?

基本的に、一般の観光客が豊洲市場を訪れて、その場でマグロのせりに参加して購入することはできません。

卸売市場での取引には市場ごとのルールがあり、参加できる事業者などが定められています。

一般の人がマグロを購入したい場合は、スーパーや鮮魚店、通販、飲食店などを利用するのが一般的です。

豊洲市場を訪れる場合も、「せりに参加する」のではなく「見学する」という楽しみ方になります。

マグロのせりに関するよくある質問

マグロのせりとは何ですか?

市場に入荷したマグロについて、買い手が品質などを判断したうえで価格を提示し、取引価格を決める方法です。豊洲市場で行われているマグロのせりが特に有名です。

マグロの値段はどうやって決まりますか?

マグロの種類、重量、産地、脂の乗り、身質、鮮度などを総合的に判断します。また、その日の入荷量や需要など市場の状況も価格に影響します。

マグロのせりで尻尾を見るのはなぜですか?

マグロの尾の断面から身の色や脂の状態、身質などを確認するためです。特に冷凍マグロは魚体の外側だけで品質を判断することが難しいため、尾の断面が重要な判断材料になります。

豊洲市場でマグロのせりを見学できますか?

一般の人でも見学できる設備があります。ただし、見学場所によって利用方法が異なり、事前申し込みなどが必要になる場合があります。訪問前に最新情報を確認しましょう。

初せりのマグロはなぜ高いのですか?

高品質なマグロであることに加え、新年最初の取引という縁起の良さや、落札企業がメディアで紹介されることによるPR効果などが価格に影響するためです。そのため、初せりの最高値を通常のマグロ価格と単純に比較することはできません。

まとめ

マグロのせりとは、市場に集められたマグロを買い手が目利きし、価格を提示して取引する仕組みです。

買い手はマグロの種類や産地、重量だけでなく、尾の断面などから脂の乗りや身質、鮮度などを見極めます。

日本では豊洲市場のマグロのせりが有名で、特に年始に開催される初せりは毎年大きな注目を集めています。

一方、ニュースで報じられる初せりの最高値には、マグロ自体の商品価値だけでなく、縁起物や企業PRとしての価値が含まれている点を理解しておくことが重要です。

普段何気なく食べているマグロも、漁獲から市場でのせり、仲卸、飲食店や小売店という多くの工程を経て私たちのもとへ届けられています。せりの仕組みを知れば、マグロがどのように評価され、流通しているのかをより深く理解できるでしょう。

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