マグロの骨はどうなっている?構造や食べられる部位、中落ち・骨周りの活用方法を解説
寿司や刺身で身近なマグロですが、「あれほど大きな魚の骨はどうなっているの?」「マグロの骨は食べられる?」と気になったことがある方もいるのではないでしょうか。
マグロにもほかの魚と同様に、体を支える背骨を中心とした骨格があります。大型のクロマグロなどでは魚体が非常に大きくなるため、骨も太く頑丈です。
さらに、マグロの骨そのものだけでなく、骨の周囲に残った「中落ち」と呼ばれる身も食用として利用されています。
本記事では、マグロの骨の構造や特徴、骨周りから取れる中落ち、骨を使った料理などについて詳しく解説します。
目次
マグロにも骨はある?
もちろん、マグロにも骨があります。
マグロは「硬骨魚類」に分類される魚で、サメやエイのように骨格の大部分が軟骨でできている魚とは異なり、硬い骨を持っています。
マグロの体の中心には頭から尾に向かって背骨が伸びています。
そこからさまざまな骨が伸び、筋肉や内臓を支えています。
普段スーパーなどで購入するマグロの刺身では骨を見る機会がほとんどありませんが、これは解体・加工する過程で骨が取り除かれているためです。
マグロを丸ごと解体すると、非常に大きな骨格を見ることができます。
マグロの骨の構造
マグロは高速で泳ぎ続ける魚です。その体を支え、筋肉の動きを伝えるために骨格も重要な役割を果たしています。
マグロの代表的な骨を見ていきましょう。
頭部の骨
マグロの頭には、頭蓋骨や顎を構成する骨などがあります。
大型のマグロになると頭部も非常に大きくなります。
マグロの頭周辺には頬肉や脳天など、食用として珍重される部位もあります。
そのため、解体後の頭を丸ごと廃棄するのではなく、さまざまな部位を取り出して利用することが可能です。
背骨
マグロの体の中心を頭から尾まで通っているのが背骨です。
人間の脊椎と同じように複数の椎骨が連なっており、マグロの大きな体を支えています。
マグロを解体する際には、この背骨に沿って身を切り離していきます。
血合い骨
マグロをさくに加工する過程では、血合い部分や骨なども取り除かれます。
スーパーで販売されている刺身用のマグロは、消費者が食べやすいようにこうした部分が処理されているのが一般的です。
ヒレ周辺の骨
マグロには背ビレや胸ビレ、腹ビレなどがあり、それぞれを支える骨があります。
特に大型のマグロではヒレ周辺も大きく、解体時には包丁だけでなく専用の道具が使用されることもあります。
マグロの骨は大きい?
マグロの骨の大きさは魚体のサイズによって異なります。
マグロにはビンナガマグロやキハダマグロ、メバチマグロ、クロマグロなど複数の種類があり、それぞれ成長したときの大きさが異なります。
なかでもクロマグロは非常に大型になる魚です。
大型個体では全長が数mに達することもあり、それを支える背骨も太くなります。
市場やイベントなどで行われる「マグロの解体ショー」では、普段見る機会のない大きな背骨を確認できることがあります。
マグロの骨は食べられる?
大型マグロの太い骨を、そのまま刺身のように食べることは一般的ではありません。
しかし、骨の周囲に残った身は食べることができます。
代表的なのが「中落ち」です。
また、骨付きの部位を加熱して骨周りの身を食べたり、骨をスープやだしに利用したりする方法もあります。
つまり、「骨そのものを食べる」というよりも、骨周りに残された身や骨から出る旨味を活用するのが一般的です。
マグロの骨から取れる「中落ち」とは?
マグロの骨について調べる際に、ぜひ知っておきたいのが「中落ち」です。
中落ちとは一般的に、マグロを解体した後、背骨周辺に残った身をスプーンなどでかき取ったものを指します。
包丁で大きな身を切り離しても、骨と骨の間などには身が残ります。
その部分を丁寧に取り出したものが中落ちです。
中落ちは形が整っていないため刺身のさくにはできませんが、マグロの旨味を楽しめる部位として人気があります。
寿司や丼などにも広く使用されています。
中落ちとネギトロの違い
中落ちと混同されやすいものに「ネギトロ」があります。
両者は同じ意味で使われることもありますが、本来は必ずしも同じものではありません。
中落ちは、主にマグロの背骨周辺からかき取った身です。
一方、一般に販売されているネギトロは、マグロのさまざまな部位を細かく加工したものなども含まれます。
商品によって原材料や加工方法が異なるため、購入するときは表示を確認するとよいでしょう。
マグロの骨から中落ちを取る方法
マグロの背骨が手に入った場合は、骨に残った身を取り出して食べることもできます。
1. 骨の状態を確認する
まず、マグロの背骨に残っている身を確認します。
生食する場合は、必ず生食可能な状態で販売・管理されているものを使用してください。
鮮度や用途がわからないものを自己判断で生食することは避けましょう。
2. スプーンで身をかき取る
骨に沿ってスプーンを動かし、残った身をかき取ります。
強く骨にぶつけると細かな骨片が混ざる可能性があるため、丁寧に作業しましょう。
3. 骨が混ざっていないか確認する
取り出した中落ちに骨片などが混ざっていないか確認します。
特に家庭で処理する場合は、食べる前に十分チェックしてください。
マグロの骨周りがおいしい理由
魚や肉では、骨の周辺に旨味のある身が残ることがあります。
マグロも例外ではありません。
背骨周辺には解体時に完全には取り切れない身があり、中落ちとして利用されています。
スプーンで直接かき取って食べる方法は、マグロ専門店や飲食店などで提供されることもあります。
大きな骨から自分で身をかき出して食べる体験は、一般的な刺身とは違ったマグロの楽しみ方といえるでしょう。
マグロの骨周りのおすすめの食べ方
骨から取った中落ちはさまざまな料理に活用できます。
中落ち丼
もっとも手軽なのが中落ち丼です。
ご飯の上に中落ちをのせ、刻み海苔やネギ、大葉、わさびなどを添えます。
醤油をかければ、マグロの旨味をシンプルに楽しめます。
中落ちの手巻き寿司
中落ちは形を整える必要がないため、手巻き寿司にも適しています。
酢飯と中落ち、ネギ、大葉などを海苔で巻くだけで簡単に作れます。
複数の具材を用意して、家庭で手巻き寿司を楽しむのもおすすめです。
中落ちの漬け丼
中落ちを醤油ベースのタレに漬ければ、漬け丼としても楽しめます。
醤油やみりんなどで作ったタレを使用し、好みに合わせてわさびやゴマなどを加えましょう。
マグロユッケ
中落ちにごま油や醤油などを合わせれば、ユッケ風にもアレンジできます。
卵黄や小ネギ、白ごまなどをトッピングすると濃厚な味わいを楽しめます。
マグロの骨は焼いてもおいしい?
マグロの骨に身が多く残っている場合は、焼いて食べる方法もあります。
いわゆる「骨付きマグロ」や「マグロのスペアリブ」のような料理として提供されることがあります。
塩を振って焼いたり、醤油ベースのタレを塗って焼いたりすると、骨周りの身を楽しめます。
大型のマグロの骨周辺には意外に多くの身が残っていることもあり、加熱することで生の中落ちとは違った食感や香ばしさを楽しめます。
ただし、食べる際には骨片に十分注意してください。
マグロの骨からだしは取れる?
マグロの骨は、だしやスープに利用されることもあります。
魚の骨や頭などを使っただしは一般に「あらだし」などと呼ばれます。
マグロの骨や頭などのアラを加熱すると、旨味や風味がスープに移ります。
味噌汁や潮汁、ラーメンのスープなどに活用することも可能です。
ただし、マグロは魚体が大きく、部位によっては血や脂などが多く残っています。
そのまま煮込むと臭みやアクが出ることがあるため、料理に応じて血を取り除いたり、湯通ししたりする下処理を行います。
マグロの骨を使ったあら汁の作り方
マグロの骨や骨周りのアラが手に入ったら、あら汁にするのもおすすめです。
1. アラを食べやすい大きさにする
家庭で扱える大きさの骨付きアラを使用します。
大型のマグロの骨は非常に硬いため、家庭用包丁で無理に切るのは危険です。
購入時に鮮魚店などで適切なサイズに切ってもらうとよいでしょう。
2. 下処理する
アラに塩を振って少し置き、熱湯をかけるなどして表面の汚れや血などを取り除きます。
流水で洗う場合は、骨で手を傷つけないよう注意してください。
3. 水から煮る
下処理したアラを鍋に入れ、水から加熱します。
沸騰してきたらアクを丁寧に取り除きます。
生姜や長ネギなどを加えると、魚の風味を調整しやすくなります。
4. 味を整える
十分に旨味が出たら、味噌や塩などで味を整えます。
大根やネギなどの野菜を加えてもよいでしょう。
マグロの骨に付いた身を生で食べても大丈夫?
骨から取った中落ちを生で食べたい場合は、そのマグロが生食用として適切に処理・管理されているかを必ず確認してください。
骨に身が残っているからといって、すべてのマグロの骨から取った身を生で食べられるわけではありません。
加熱用として販売されている場合は十分に加熱してください。
また、中落ちはスプーンなどで骨からかき取る過程で触れる面積が増えます。
取り出した後は長時間常温に放置せず、衛生管理にも注意しましょう。
マグロには小骨がある?
刺身を食べているときに、マグロはほかの魚と比べて小骨を感じにくいと思う方もいるでしょう。
これはマグロに骨がないからではなく、刺身として加工される段階で骨が取り除かれているためです。
マグロにも骨がありますが、一般的にスーパーなどで販売されるさくや刺身は食べやすい状態まで加工されています。
ただし、加工の過程で小さな骨が残る可能性を完全には否定できません。
食べている途中で硬いものを感じた場合は、無理に飲み込まず取り除きましょう。
マグロの骨は捨てるだけではない
マグロを解体すると大きな骨が残りますが、骨周辺にも利用できる部分があります。
代表的なのが中落ちですが、そのほかにも骨付き肉として加熱したり、だしを取ったりできます。
マグロは、
- 赤身
- 中トロ
- 大トロ
- カマ
- 頬肉
- 脳天
- 中落ち
- 血合い
- 内臓
など、さまざまな部位が食用として利用されています。
大きな魚だからこそ、一般的な刺身以外にも多彩な食べ方があるのがマグロの魅力です。
マグロの骨に関するよくある質問
マグロには骨がある?
あります。マグロは硬骨魚類であり、頭から尾に伸びる背骨を中心とした骨格を持っています。普段食べる刺身では、加工段階で骨が取り除かれているため目にする機会が少ないだけです。
マグロの骨は食べられる?
大型のマグロの太い骨をそのまま食べることは一般的ではありません。一方、骨周辺に残った中落ちは食用として利用されます。また、骨付きのアラを焼いたり煮込んだり、骨からだしを取ったりすることもできます。
マグロの骨から取れる身は何という?
一般的には「中落ち」と呼ばれます。マグロを解体した後、背骨周辺に残った身をスプーンなどでかき取ったものです。
マグロの骨はだしに使える?
マグロの骨や頭などのアラは、だしや汁物などに利用できます。臭みやアクが出ることもあるため、血などを取り除いてから湯通しするなど、料理に合わせた下処理をするとよいでしょう。
マグロの骨は硬い?
大型のマグロでは骨も太く、非常に硬くなります。家庭用の包丁で無理に切ろうとすると危険です。
大きな骨付きアラを購入する場合は、鮮魚店などで家庭で扱いやすいサイズに切ってもらうことをおすすめします。
まとめ
マグロは硬骨魚類であり、体の中心を通る背骨をはじめとしたしっかりした骨格を持っています。
普段スーパーや寿司店で食べるマグロには骨がほとんど見られませんが、それは解体・加工の段階で取り除かれているためです。
そして、マグロの骨は単なる廃棄部分ではありません。
背骨周辺に残った身は「中落ち」として取り出すことができ、丼や寿司、漬け、ユッケなどさまざまな料理で楽しめます。
さらに、身が残った骨を焼いたり、骨や頭などのアラからだしを取ったりする活用方法もあります。
赤身やトロだけでなく、骨周りまで幅広く利用できることを知れば、マグロという魚の新たな魅力を発見できるでしょう。
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