マグロは何を食べる?主な餌や捕食方法・種類や成長による食性の違いを解説

まぐろ

寿司や刺身で身近なマグロですが、海の中で何を食べているのか知らない方も多いのではないでしょうか。

マグロは基本的に肉食性の魚で、イワシやサバ、アジなどの魚類をはじめ、イカや甲殻類などさまざまな生物を食べます。ただし、生まれたばかりの小さなマグロと数十〜数百kgまで成長した大型マグロでは、食べるものが異なります。

また、クロマグロやキハダマグロ、メバチマグロなど種類によっても食性には違いがあります。

本記事では、マグロは何を食べるのかをはじめ、天然マグロの主な餌、成長段階や種類による違い、捕食方法、養殖マグロに与えられる餌などについてわかりやすく解説します。

マグロは何を食べる?

マグロは肉食性の魚で、主に魚類やイカ類、甲殻類などを食べます。

具体的には、生息している海域やマグロの種類、成長段階などによって異なりますが、

・イワシ類
・サバ類
・アジ類
・ニシン類
・イカ類
・エビやカニなどの甲殻類
・動物プランクトン

などが餌になります。

大型のマグロは高い遊泳能力を活かし、魚の群れなどを追いかけて捕食します。

一方、生まれたばかりのマグロは身体が非常に小さいため、最初からイワシやサバを丸ごと食べられるわけではありません。

成長するにつれて、より大きな獲物を食べるようになります。

マグロは肉食?草食?

マグロは基本的に肉食性です。

海藻などを主食として生活する魚ではありません。

マグロの身体は、高速で泳いで獲物を捕らえる生活に適しています。

流線型の身体と強力な尾びれを持ち、海中を素早く移動できます。

また、クロマグロなどは大型になると100kgを超え、さらに大きな個体では数百kgに達することもあります。

巨大な身体を維持するためには多くのエネルギーが必要です。

そのため、餌となる魚などを求めて広い海を回遊します。

マグロがよく食べる魚は?

大型のマグロは、さまざまな小魚を捕食します。

代表的なのがイワシ類です。

イワシは大きな群れを形成するため、マグロをはじめとした大型の捕食魚にとって重要な餌になります。

そのほか、

・サバ
・アジ
・ニシン
・サンマ類

なども餌になることがあります。

ただし、「マグロは必ずイワシを食べる」と決まっているわけではありません。

その海域に多く存在し、捕食しやすい生物を食べるため、食べている魚の種類は季節や地域によって変化します。

マグロはイカも食べる?

マグロはイカ類も食べます。

イカは魚類と並び、マグロの餌となる代表的な生物のひとつです。

特に沖合や深い水深まで移動する種類のマグロは、その海域に生息するイカなどを捕食することがあります。

マグロの胃の内容物などを調査することで、どのような餌を食べていたのかを研究できます。

調査されるマグロの種類や海域によって、魚類が多い場合もあれば、イカ類が多く確認される場合もあります。

マグロはエビやカニも食べる?

マグロは甲殻類を食べることもあります。

特に身体の小さい幼魚期などには、小型の甲殻類が重要な餌になる場合があります。

マグロが成長すると、より大型でエネルギー量の多い魚類やイカ類などを捕食する割合が高まります。

つまり、マグロの食生活は一生同じではありません。

身体のサイズや捕食能力に合わせて変化していきます。

生まれたばかりのマグロは何を食べる?

生まれたばかりのマグロは非常に小さいため、大型の魚を食べることはできません。

仔魚の時期には、動物プランクトンなどの小さな生物を食べながら成長します。

成長して身体が大きくなるにつれて、より大きなプランクトンや小魚などを捕食するようになります。

さらに成長すると、イワシやアジなどの魚類やイカ類を積極的に食べるようになります。

マグロは成長が速く、その身体を作るためにも多くの餌が必要です。

子どものマグロは何を食べる?

幼魚まで成長すると、小型の魚や甲殻類など、捕食できる餌の種類が増えていきます。

マグロは成長するにつれて口も大きくなり、遊泳能力も高まります。

その結果、それまで捕まえられなかった魚も追いかけられるようになります。

マグロ自身も幼魚の段階では大型魚などに捕食される立場ですが、成長するにつれて海洋生態系の上位に位置する大型捕食魚になっていきます。

大人のマグロは何を食べる?

成魚のマグロは主に魚類やイカ類などを捕食します。

大型の個体であれば、より大きな魚を食べることも可能です。

ただし、マグロは単純に「大きな魚だけを狙う」わけではありません。

イワシなど比較的小さな魚が大量に集まっている場合には、その群れを狙って効率よく捕食します。

餌が豊富な海域を探して移動することも、マグロが広大な海を回遊する理由のひとつです。

クロマグロは何を食べる?

日本で「本マグロ」とも呼ばれるクロマグロは、肉食性の大型魚です。

成長すると、

・イワシ類
・サバ類
・アジ類
・イカ類
・甲殻類

などを捕食します。

クロマグロは非常に広い範囲を回遊するため、食べる餌も海域によって異なります。

その時期、その場所に多く存在する魚などを捕食しながら成長します。

大型のクロマグロは非常に多くのエネルギーを必要とするため、餌が豊富な海域を移動することが重要になります。

キハダマグロは何を食べる?

キハダマグロも肉食性で、魚類やイカ類、甲殻類などを食べます。

キハダマグロは熱帯・亜熱帯を中心とした暖かい海域に広く分布しています。

そのため、クロマグロとは生息する環境が異なり、餌となる生物の種類にも違いがあります。

小魚やイカ、甲殻類など、その海域で捕まえられる生物を幅広く捕食します。

メバチマグロは何を食べる?

メバチマグロも魚類やイカ類、甲殻類などを捕食します。

メバチマグロは比較的深い水深まで移動することが知られているマグロです。

昼夜で利用する水深を変えることもあり、その移動に伴ってさまざまな餌を捕食します。

そのため、表層付近だけで生活する魚とは異なる生物を食べる場合もあります。

大きな目を持つこともメバチマグロの特徴で、光の少ない環境で活動することに適応しています。

ビンナガマグロは何を食べる?

ビンナガマグロは、ビンチョウマグロとも呼ばれています。

クロマグロなどに比べると比較的小型ですが、ほかのマグロと同じように肉食性です。

主に魚類、イカ類、甲殻類などを捕食します。

長い胸びれが特徴で、世界の温帯から熱帯の海域などに広く分布しています。

日本では刺身や寿司の「ビントロ」として食べられるほか、ツナ缶の原料としても利用されています。

マグロはどうやって餌を捕まえる?

マグロは高い遊泳能力を活かして獲物を追いかけます。

身体は水の抵抗を受けにくい流線型で、尾びれを使って強力な推進力を生み出します。

餌となる小魚の群れを見つけると、素早く接近して捕食します。

マグロは一匹の獲物だけを長時間追い続けるとは限りません。

小魚が密集した群れを狙えば、効率的に餌を食べることができます。

イワシなどが群れを形成する海域に大型の捕食魚が集まるのは、そのためです。

マグロには歯がある?

マグロにも歯があります。

ただし、サメのような巨大で目立つ歯ではありません。

マグロの口には比較的小さな歯が並んでおり、捕らえた魚などを逃がさないために役立ちます。

マグロは獲物を細かく噛み砕いて食べるというより、捕らえた餌を飲み込むように食べます。

そのため、人間の奥歯のように食べ物をすりつぶすための大きな歯は必要ありません。

マグロはどれくらい餌を食べる?

マグロが食べる餌の量は、種類や年齢、身体の大きさ、水温、餌の種類などによって異なります。

そのため、「マグロは毎日必ず体重の○%を食べる」と一律に示すことはできません。特に天然のマグロは、毎日決まった時間に決まった量の餌を食べられるわけではありません。

餌となる魚の分布に合わせて移動し、捕食できるタイミングで食べます。一方、養殖では成長や水温などを考慮しながら給餌量が管理されます。

マグロは共食いする?

マグロが自分より小さな魚を捕食する過程で、同種の小さな個体を食べる可能性はあります。

魚類では、身体の大きさに大きな差がある場合に共食いが起こることがあります。

特に仔魚や幼魚の段階では、餌の量や飼育密度などの条件によって共食いが問題になることがあります。

ただし、成魚のマグロが常に仲間を主食としているわけではありません。

天然では魚類やイカ類など幅広い餌を捕食しています。

マグロは海藻を食べる?

マグロは基本的に肉食性であり、海藻を主食として生活する魚ではありません。

海藻を食べる魚としては、アイゴなど別の種類の魚が知られています。

マグロは高い遊泳能力を活かして動物性の餌を捕食します。

そのため、食物連鎖では植物プランクトンや海藻を直接食べるというより、それらを利用する小型生物や魚をさらに捕食する側に位置しています。

養殖マグロは何を食べる?

養殖マグロには、イワシやサバなどの魚を餌として与える方法があります。養殖場や飼育方法によって使用する餌は異なります。

また、養殖技術の発達に伴い、配合飼料の研究・利用も進められています。養殖では天然と違い、人間が餌を与えるため、

・マグロの大きさ
・水温
・食欲
・成長状態
・餌の栄養価

などを考慮して給餌します。

餌はマグロの成長だけでなく、身質や脂の乗りにも関係する重要な要素です。

養殖マグロにサバやイワシを与える理由

マグロは天然でも魚類を捕食する肉食魚です。

そのため、養殖でもサバやイワシなどが餌として利用されます。

これらの魚には、マグロの成長に必要なたんぱく質や脂質などが含まれています。

また、マグロは大型になるほど大量の餌が必要になるため、養殖では餌の確保が重要な課題です。

天然魚を餌として大量に利用すると、餌となる水産資源への影響も考える必要があります。

そのため、より効率的で持続可能な配合飼料の開発も重要になっています。

マグロの餌と脂の乗りは関係する?

マグロの身質や脂の乗りには、餌だけでなく、季節、水温、成長段階、運動量などさまざまな要素が関係します。

天然のクロマグロでは、餌を豊富に食べて脂を蓄えた個体が高く評価されることがあります。

特に秋から冬にかけて漁獲されるクロマグロは、脂が乗った個体が見られます。

一方、養殖では給餌を管理できるため、年間を通して脂の乗ったマグロを生産しやすいという特徴があります。

マグロは食物連鎖のどの位置にいる?

大型のマグロは海洋生態系の上位に位置する捕食者です。

海の食物連鎖を単純化すると、

植物プランクトン

動物プランクトン

小型魚

中型魚

大型のマグロなど

という関係をイメージできます。

もちろん実際の海洋生態系はもっと複雑です。

マグロ自身も幼い時期にはほかの魚に捕食されます。

成長して大型になるにつれて天敵は少なくなり、さまざまな魚を捕食する側になります。

マグロはなぜ広い海を回遊するの?

マグロが長距離を移動する理由のひとつが餌です。

海の中では、餌となる魚が一年中同じ場所にいるわけではありません。水温や海流、季節などによって魚の分布が変化します。マグロもそれに合わせて移動しながら餌を探します。

さらに、

・適した水温の海域への移動
・産卵
・成長段階による生息域の変化

なども回遊に関係しています。

マグロにとって広い海を泳ぎ続けることは、餌を確保して生き残るためにも重要なのです。

マグロの餌と釣りにはどんな関係がある?

マグロ釣りでは、「その海域でマグロが何を食べているか」を把握することが重要です。

マグロがイワシの群れを追っているなら、その大きさや動きに近いルアーなどが有効になる場合があります。

釣りでは、対象魚が食べている餌を「ベイト」と呼びます。

マグロが追っているベイトの種類やサイズは、

・季節
・海域
・潮
・時間帯

などによって変わります。

そのため、マグロの食性を理解することは、釣りをするうえでも重要です。

なお、マグロ釣りには地域や魚種によって採捕に関する規制があるため、実際に釣る場合は最新のルールを確認する必要があります。

マグロが何を食べるかに関するよくある質問

マグロは主に何を食べていますか?

主にイワシやサバ、アジなどの魚類、イカ類、甲殻類などを食べます。ただし、種類や成長段階、生息海域によって食べるものは異なります。

クロマグロは何を食べる?

クロマグロは成長すると、イワシ類やサバ類などの魚、イカ、甲殻類などを捕食します。広い海域を回遊するため、その場所で豊富な餌を利用します。

赤ちゃんのマグロは何を食べる?

仔魚の時期には動物プランクトンなどの小さな生物を食べます。成長すると小魚などを捕食できるようになり、さらに大型の魚類やイカなどへ餌の範囲が広がっていきます。

マグロは肉食ですか?

基本的に肉食性です。魚類やイカ、甲殻類などの動物性の餌を捕食します。

マグロは海藻を食べますか?

海藻を主食とする魚ではありません。基本的には魚やイカ、甲殻類などを食べる肉食魚です。

養殖マグロは何を食べる?

イワシやサバなどの魚が餌として利用されることがあります。養殖方法によっては配合飼料も利用され、より効率的で持続可能な餌の研究も進められています。

マグロはイワシを食べる?

イワシ類はマグロの代表的な餌のひとつです。群れを形成するイワシを、大型のマグロが追いかけて捕食することがあります。

まとめ~マグロは魚やイカなどを食べる肉食魚~

マグロは基本的に肉食性で、イワシやサバ、アジなどの魚類をはじめ、イカ類や甲殻類などさまざまな生物を食べます。

ただし、一生同じ餌を食べ続けるわけではありません。

生まれたばかりのマグロは非常に小さいため、動物プランクトンなどを食べます。身体が成長して遊泳能力が高まると、小魚を捕まえられるようになり、成魚になると魚類やイカ類などを積極的に捕食します。

また、クロマグロ、キハダマグロ、メバチマグロなど種類によって生息する海域や水深が異なるため、実際に食べる餌にも違いがあります。養殖マグロにはイワシやサバなどが与えられることがあり、配合飼料の研究・利用も進められています。

巨大な身体を持ちながら広大な海を泳ぎ続けられるマグロ。その驚異的な成長と遊泳能力は、海の中でさまざまな餌を捕食し続ける生活によって支えられているのです。

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