マグロにはアニサキスがいる?避ける方法を徹底解説!

マグロは他の青魚に比べ寄生率は低いものの、アニサキスが全くいないわけではありません。内臓処理の早さと低温管理がリスクを大幅に下げます。
本記事では、購入時のチェックポイント、目視確認のコツ、−20℃以下で24時間冷凍した場合の安全性、加熱調理や信頼できる業者選択など具体的な予防策を解説し、症状が出た際の対処法も紹介します。
目次
マグロにはアニサキスがいるのか

マグロは、一般的に他の青魚に比べてアニサキスの寄生率が低いとされていますが、全く存在しないわけではありません。
アニサキスは、魚の内臓に寄生することが多く、特に新鮮な魚に見られることがあります。マグロを食べる際には、アニサキスのリスクを理解し、適切な対策を講じることが重要です。
特に、内臓処理の迅速さや低温管理が、アニサキスのリスクを大幅に減少させる要因となります。したがって、マグロを安全に楽しむためには、これらのポイントを押さえておくことが必要です。
マグロのアニサキスを避ける方法とは

マグロに含まれるアニサキスを避けるためには、いくつかの具体的な対策があります。これから解説する対策を講じることで、安全にマグロを楽しむことができるでしょう。
速やかに内臓処理を行う
マグロに含まれるアニサキスを避けるためには、内臓処理を迅速に行うことが非常に重要です。アニサキスは魚の内臓に寄生することが多く、内臓が新鮮なうちに処理することで、寄生虫のリスクを大幅に減少させることができます。
漁獲後、できるだけ早く内臓を取り除き、適切に冷却することで、アニサキスの生存環境を悪化させることが可能です。
また、内臓処理を行う際には、清潔な器具を使用し、交差汚染を防ぐことも大切です。このような対策を講じることで、マグロを安全に楽しむことができるでしょう。
冷凍して死滅させる
マグロに含まれるアニサキスを避けるための有効な手段の一つが、冷凍処理です。アニサキスは、-20℃以下の温度で24時間以上冷凍することで死滅します。
この方法は、特に生食を考えている場合に非常に重要です。冷凍することで、寄生虫のリスクを大幅に減少させることができます。
冷凍処理を行う際は、家庭用の冷凍庫でも十分ですが、冷凍庫の温度が確実に-20℃以下であることを確認することが大切です。また、冷凍する際は、マグロを小分けにして密閉袋に入れることで、冷凍効果を高めることができます。
目視での確認を怠らない
マグロを購入する際には、目視での確認が非常に重要です。特に、刺身や寿司として生で食べる場合は、アニサキスの存在を見逃さないようにしましょう。新鮮なマグロは、色合いが鮮やかで、身に透明感があります。
逆に、変色や異物が見られる場合は、購入を避けるべきです。また、内臓部分や切り身の表面に小さな虫や異物が見つかることもあるため、注意深く観察することが大切です。
信頼できる店舗であれば、スタッフに確認を求めることも一つの手段です。目視確認を怠らず、安心してマグロを楽しむための第一歩を踏み出しましょう。
信頼できる業者から購入する
マグロを購入する際には、信頼できる業者からの購入が非常に重要です。特に、鮮魚店やスーパーでは、魚の鮮度や処理方法が異なるため、業者の選定がリスクを大きく左右します。
信頼できる業者は、アニサキス対策として内臓処理を迅速に行い、適切な冷蔵・冷凍管理を徹底しています。また、業者の評判や口コミを確認することで、過去の顧客の体験を参考にすることができます。
さらに、業者が提供する魚の産地や処理方法についての情報をしっかりと確認し、安心して購入できる環境を整えることが、アニサキスのリスクを軽減するための第一歩です。
加熱料理で食べる
マグロを安全に楽しむための一つの方法は、加熱料理として調理することです。アニサキスは高温に弱く、65℃以上で数分加熱することで死滅します。
したがって、マグロを刺身や生食ではなく、焼き魚や煮物、グリルなどの加熱調理で食べることで、アニサキスのリスクを大幅に減少させることができます。
特に、マグロのステーキなど、しっかりと火を通す料理は、アニサキスを心配することなく楽しむことができます。また、加熱することで、マグロの旨味が引き立ち、食感も変わるため、別の魅力を味わうことができるのも嬉しいポイントです。
アニサキスによって引き起こされる症状とは

アニサキスに感染すると、主に胃や腸にさまざまな症状が現れます。これから解説する症状は、感染後すぐに現れることが多いため、注意が必要です。
胃アニサキス症
胃アニサキス症は、アニサキスという寄生虫が胃の壁に侵入することで引き起こされる病気です。主な症状としては、急激な腹痛や吐き気、嘔吐が挙げられます。
これらの症状は、感染後数時間から数日以内に現れることが多く、特に生の魚介類を食べた後に発症するケースが一般的です。
胃アニサキス症の診断は、症状や食歴を基に行われますが、内視鏡検査によって直接アニサキスを確認することが最も確実です。
治療法としては、内視鏡を用いて寄生虫を取り除くことが一般的で、早期に対処することで症状の軽減が期待できます。感染を防ぐためには、前述のようにマグロの取り扱いに注意し、適切な処理を行うことが重要です。
腸アニサキス症
腸アニサキス症は、アニサキスが腸に寄生することによって引き起こされる病気です。この症状は、主に生魚や未加熱の魚介類を摂取することで感染します。
感染後、数時間から数日以内に腹痛や吐き気、下痢などの消化器症状が現れることが一般的です。特に、激しい腹痛は多くの患者が訴える症状であり、しばしば急性虫垂炎と誤診されることもあります。
腸アニサキス症の診断は、症状や食歴を基に行われ、内視鏡検査によってアニサキスの存在が確認されることが多いです。治療には、寄生虫を取り除くための内視鏡的手法が用いられ、適切な処置を受けることで症状は改善します。
消化器外アニサキス症
消化器外アニサキス症は、アニサキスが消化管を超えて体内の他の部位に侵入することで引き起こされる症状です。この症状は、アニサキスが体内の筋肉や血管に寄生することによって発生します。
主な症状としては、発熱や皮膚の発疹、さらにはアレルギー反応が見られることがあります。消化器系の症状がないため、診断が難しいことが特徴です。
このような症状が現れた場合、早期の医療機関への受診が重要です。アニサキスによる感染が疑われる場合、専門医による適切な検査と治療が必要となります。
特に、アニサキスアレルギーを引き起こすこともあるため、注意が必要です。感染を防ぐためには、マグロを含む生魚の取り扱いに十分な注意を払い、適切な調理法を選ぶことが大切です。
アニサキスアレルギー
アニサキスアレルギーは、アニサキスという寄生虫に対する免疫反応によって引き起こされる症状です。このアレルギーは、アニサキスが体内に侵入することによって発生し、特に生魚や未加熱の魚介類を摂取した際にリスクが高まります。
症状としては、皮膚のかゆみや発疹、呼吸困難、さらにはアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。
アニサキスアレルギーは、特に魚介類を好む人々にとって注意が必要です。過去にアニサキスに感染した経験がある場合、アレルギー反応が出やすくなるため、食事選びには慎重さが求められます。
アニサキスによる症状が出たらどうすればいいか

アニサキスによる症状が現れた場合、まずは冷静に対処することが重要です。症状が軽度であれば、自然に回復することもありますが、強い腹痛や嘔吐、下痢などの症状が続く場合は、すぐに医療機関を受診することをお勧めします。
特に、胃アニサキス症や腸アニサキス症は、早期の診断と治療が必要です。医師に相談する際は、食べた魚の種類や症状の発生時期を詳しく伝えることで、適切な診断が受けやすくなります。
また、アニサキスによるアレルギー反応が疑われる場合も、専門医の診察を受けることが重要です。症状が出た際には、自己判断せずに専門家の意見を仰ぐことが、健康を守るための最善の方法です。
まとめ
マグロにはアニサキスが存在する可能性があるため、注意が必要です。しかし、適切な処理や調理方法を実践することで、そのリスクを大幅に軽減できます。
内臓処理の迅速さや冷凍、目視確認、信頼できる業者からの購入、加熱調理などの対策を講じることで、安全にマグロを楽しむことができます。
アニサキスによる症状が出た場合には、早急に医療機関を受診することが重要です。これらの知識を活用し、安心してマグロを味わいましょう。
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