マグロに鱗はある?見えない理由や特徴・役割をわかりやすく解説

まぐろ

マグロといえば、刺身や寿司でおなじみの魚です。スーパーや鮮魚店でマグロを見ても、タイやアジのような鱗(うろこ)が目立たないため、「マグロには鱗がないの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、マグロにも鱗はあります。

ただし、一般的な魚のように体全体を大きな鱗が覆っているわけではなく、鱗が非常に細かいことなどから、一見すると鱗がないように見えます。

この記事では、マグロの鱗の特徴やどこにあるのか、なぜ目立たないのか、鱗にはどのような役割があるのかを詳しく解説します。

マグロに鱗はある?

マグロにも鱗があります。

マグロの表面は滑らかに見えるため、鱗がない魚だと思われることがあります。しかし、実際には体の表面に細かな鱗があります。

マグロは分類上、スズキ目サバ科マグロ属などに属する魚です。

マグロの仲間には、以下のような種類があります。

  • クロマグロ
  • ミナミマグロ
  • メバチマグロ
  • キハダマグロ
  • ビンナガマグロ

これらのマグロ類にも鱗が存在します。

ただし、タイなどの魚と比べて鱗が目立たないため、普段マグロを切り身や刺身として見ているだけでは気づく機会はほとんどないでしょう。

マグロの鱗が見えないのはなぜ?

マグロの鱗が目立たない大きな理由は、鱗が細かく、皮膚と一体化しているように見えるためです。

一般的に「魚の鱗」と聞くと、タイのような硬く大きな鱗をイメージする方が多いでしょう。

タイを調理するときには、包丁や鱗取りを使って表面の鱗を取り除きます。

一方、マグロの鱗は非常に細かいため、魚体を見ても一枚一枚を簡単に確認できるような状態ではありません。

さらに、スーパーなどで販売されているマグロは柵や刺身、切り身になっていることが多く、皮自体が取り除かれています。

そのため、消費者がマグロの鱗を見る機会はほとんどありません。

こうした特徴から、「マグロには鱗がない」と思われることがあります。

マグロの鱗はどこにある?

マグロの鱗は体の表面にありますが、部位によって特徴が異なります。

特にマグロ類では、胸びれ周辺から体の前方部分にかけて鱗が発達した部分があり、「胸甲(きょうこう)」と呼ばれます。

英語では「corselet」と呼ばれる部分です。

胸甲では鱗が比較的大きく発達しています。

一方、それ以外の部分にも細かな鱗があります。

マグロを丸ごと目にする機会があれば、表面をよく観察すると一般的な魚とは異なる皮膚の特徴がわかるでしょう。

マグロの「胸甲」とは?

マグロの鱗について知るうえで重要なのが「胸甲」です。

胸甲とは、マグロなどの体の前方に見られる、鱗が発達した部分を指します。

マグロ類では、胸びれ付近を中心として比較的大きな鱗が分布しています。

一方、体の後方部分では鱗が非常に細かくなっています。

このようにマグロは、全身が同じ大きさの鱗で覆われているわけではありません。

マグロを見て「鱗がない」と感じるのは、この独特な鱗の分布も関係しています。

そもそも魚の鱗にはどんな役割がある?

魚の鱗は、単に体の表面についているだけではありません。

魚が水中で生活するうえで重要な役割を持っています。

体を外部の刺激から守る

鱗の代表的な役割が、魚の体を保護することです。

魚は岩や海底、ほかの生物などに接触することがあります。

鱗は皮膚を覆うことで、こうした外部からの刺激や傷などから体を守る役割を果たします。

水中での生活に適応する

魚の体表は、鱗だけでなく皮膚や粘液などによって保護されています。

鱗と皮膚などが組み合わさることで、水中という環境のなかで体を守っています。

魚によって鱗の形状や大きさが異なるのも、それぞれの生態や進化と関係しています。

マグロの鱗が小さいのは泳ぐ速さと関係している?

マグロは高速で泳ぐことに適応した魚として知られています。

流線型の体型や発達した筋肉、尾びれなど、効率よく泳ぐためのさまざまな特徴を持っています。

体表も非常に滑らかです。

マグロの鱗は体の大部分で小さく、体表面の凹凸が目立ちません。

ただし、「鱗が小さいからマグロは速く泳げる」と単純に説明できるわけではありません。

マグロの高い遊泳能力は、流線型の体、強力な尾びれ、筋肉、ひれを収納できる構造など、複数の身体的特徴によって実現されています。

マグロの滑らかな体表も、こうした高速遊泳に適応した体の特徴のひとつとして捉えるとよいでしょう。

マグロはどのくらい速く泳ぐ?

マグロは外洋を広範囲に回遊する魚です。

そのため、長距離を効率よく泳ぐ能力に優れています。

「マグロは時速80kmで泳ぐ」「100km以上で泳ぐ」といった情報を目にすることもありますが、最高速度については測定方法などによって情報に幅があります。

マグロの特徴として重要なのは、単純な最高速度だけではありません。

長距離を泳ぎ続けられる持久力や、餌を追う際などに素早く加速できる能力も、マグロの生態を支えています。

マグロとカツオの鱗は似ている?

マグロとカツオは、どちらもサバ科に分類される魚です。

体型も似ており、外洋を活発に泳ぐという共通点があります。

カツオにも鱗がありますが、マグロと同様に一般的な魚ほど鱗が目立ちません。

特にカツオは、体の前方を中心に鱗が見られます。

マグロとカツオは見た目や生態に共通点が多いため、魚の体の構造を比較してみるのも面白いでしょう。

マグロとタイでは鱗にどんな違いがある?

マグロとタイを比較すると、鱗の見た目には大きな違いがあります。

タイの体表には大きな鱗が規則的に並んでおり、見ただけでも鱗があることがわかります。

そのため、タイを一尾から調理する場合には、最初に鱗取りを行うのが一般的です。

一方、マグロは体の大部分で鱗が非常に細かく、皮膚が滑らかに見えます。

同じ魚類でも、生息環境や生態、進化によって体表の構造にはさまざまな違いがあります。

マグロをさばくときに鱗取りは必要?

一般家庭でマグロの鱗取りをすることは、ほとんどありません。

そもそもクロマグロなどは非常に大型になるため、一尾丸ごとの状態で一般家庭が購入して調理するケースは極めてまれです。

市場や鮮魚店などで解体された後、柵や切り身、刺身として販売されるのが一般的です。

また、マグロの皮は刺身に加工する段階で取り除かれるため、スーパーで購入した刺身用の柵で鱗を取り除く必要は基本的にありません。

家庭で柵を購入した場合は、鱗ではなく筋の方向や包丁の入れ方などを意識すると、きれいな刺身に仕上げやすくなります。

マグロの皮は食べられる?

マグロは基本的に皮を取り除いた状態で刺身として食べられています。

一方、マグロの皮そのものを料理に利用するケースもあります。

皮にはゼラチン質などがあり、加熱調理などによって食べられる部分です。

ただし、一般的なスーパーで販売されている刺身用のマグロでは、すでに皮が取り除かれていることがほとんどです。

マグロを丸ごと解体する場合や皮付きのブロックを入手した場合などを除けば、家庭でマグロの皮を処理する機会は少ないでしょう。

マグロの体には鱗以外にも高速遊泳に適した特徴がある

マグロの体を詳しく見ると、鱗以外にも外洋を泳ぐことに適した特徴が数多くあります。

流線型の体

マグロは頭から尾に向かって滑らかな流線型の体をしています。

水中を移動するときの抵抗を抑えやすい形状です。私たちがイメージする「マグロらしい形」そのものが、泳ぐことに適した体型なのです。

強力な尾びれ

マグロの尾びれは三日月形に近い形状をしています。尾びれを左右に動かすことで推進力を生み出し、外洋を泳ぎ続けます。

小離鰭(しょうりき)

マグロの背中側と腹側には、大きなひれとは別に小さなひれが並んでいます。

これを「小離鰭(しょうりき)」と呼びます。マグロやカツオなどに見られる特徴的な構造で、魚体を観察すると比較的わかりやすい部分です。

ひれを収納できる構造

マグロは泳ぐ際に一部のひれを体に沿わせたり、溝に収めたりできます。

こうした構造も、水中を効率よく泳ぐことに適した特徴です。鱗だけを見るのではなく体全体の構造を確認すると、マグロが外洋を泳ぎ続けるために高度に適応した魚であることがわかります。

マグロの鱗に関するよくある質問

マグロには鱗がないのですか?

いいえ、マグロにも鱗があります。ただし、体の大部分では鱗が非常に細かいため、タイなどの魚と比べると目立ちません。そのため、一見すると鱗がないように見えます。

マグロの鱗はどこにありますか?

マグロの鱗は体表にあります。特に体の前方には鱗が発達した「胸甲」と呼ばれる部分があります。一方、それ以外の部分では鱗が細かくなっているため、肉眼ではわかりにくいことがあります。

マグロの鱗は食べられますか?

マグロは通常、皮を取り除いた状態で刺身や寿司として食べるため、鱗を意識して食べることはほとんどありません。皮を料理に利用する場合は、適切な下処理や加熱調理が必要です。

マグロの鱗取りは必要ですか?

スーパーなどで販売されている刺身や柵であれば、基本的に鱗取りは必要ありません。一般家庭でマグロを一尾丸ごと処理する機会も少ないため、タイやアジのように家庭で鱗を取ることはほとんどないでしょう。

マグロ以外にも鱗が目立たない魚はいますか?

魚の鱗の大きさや分布は種類によって異なります。マグロと同じサバ科のカツオなども、タイのように全身の鱗が目立つ魚ではありません。

魚を観察するときに体表にも注目すると、種類による違いを楽しめます。

まとめ

マグロにも鱗はあります。ただし、タイやアジなどと比べて体の大部分の鱗が非常に細かいため、一見すると鱗がないように見えます。

また、マグロの体の前方には「胸甲」と呼ばれる、鱗が比較的発達した部分があります。

マグロは外洋を広範囲に泳ぐ魚であり、滑らかな体表だけでなく、流線型の体型や強力な尾びれ、小離鰭など、泳ぐことに適したさまざまな身体的特徴を備えています。

普段は刺身や寿司として目にすることが多いマグロですが、魚体の構造に注目すると、食材としてだけではないマグロの興味深い生態が見えてきます。

あわせて読みたい記事

丸入商店からのお知らせ

焼津港丸入商店について

創業百年を迎える魚卸が目利きした「焼津みなみまぐろ」と、魚の旨味を引き出した漬け魚「焼津糀漬」の専門店。
静岡県焼津市に実店舗(焼津総本店)を構えており、地元はもちろんネットショップを通して、海の幸豊かな「焼津のおいしさ」を全国に届けております。

カテゴリー

タグ